予想はしていたけど認めざるを得なかった話。
休みを取って宙組公演『天は赤い河のほとり』『シトラスの風‐Sunrise‐』の当日券を買いに行った。
もともと早く起きられないタチなので、劇場に着いたのは10時少し前。13:30の方は結構並んでいたのとうっかりオペラグラスを持ってくるのを忘れたのとで、18:30の方に並んだ。B席を買えそうだったので購入。はじっこの方だけどまあいいや。いったん家に帰って出直すことに。
先日初見の時に芹香斗亜さんに目を奪われた私だったのだけれど、いったん冷静さを取り戻していた。だから今回は平らな心で芹香斗亜さんをいろいろ見てみようと決めたのだった。
席に着いたときは普通だった。スマホを見たりお茶を飲んだりしながら幕が開くのを待っていた。やがて開演のブザーが鳴る。そして幕が開く。
まるでスイッチが押されたようであった。瞬時に何かが切り替わるのがわかった。
私は待っていた。ラムセスが出てくるのを待っていた。
ああ、私、待ってるな。あいつを待ってるな。
意外と冷静に自覚している私がいた。
開始早々に認めたのだった。私はラムセスを気に入っている。相当気に入っている。
そしてとうとう待っていたあいつが出てきた。オペラをさっと上げ凝視する。無意識に口元がニヤリとなった。口の左端を上げてニヤリとしていた。
ニコッではなく【ニヤリ】である。
なぜ【ニヤリ】なんだろう?
きゃー、ラムセス様が見られて私し・あ・わ・せ!
どうしようカッコよすぎてどうしよう!!
…という感じでは決してない。
しいて言うなら、唐突に登場するけれど月組『BADDY』のカオスパラダイスの冒頭で、現れたグッディに対してバッディが「おいでなすった」と言ったときのような感じ。バッディがニヤリとしていたかどうかは知らない。
それかもしくは、ドラマなどで主人公が窮地に追い込まれた際、裏でいろいろ動いて真相を暴く証拠を持ってようやく現れた親友に対して、もうやっときたのかよおまえ待ってたよ早く出てこいよ遅いんだよ、と安堵とともにスカッとする嬉しさを感じる視聴者のような感じ。
どっちにしろ分かりづらいな。
この【ニヤリ】はその後もラムセスが出てくるたびに続くのだった。
ラムセスは最初に登場したあとしばらく出てこない。そんなことは2回目なのだから知っているはずなのに、私は心の中で「早く出せよラムセスを。そんな話どうでもいいからラムセス出せってば」と呟いていた。
本当に申し訳ない。私はとんでもないクズだ。
ストーリーがきちんとあってこそラムセスの存在が際立つのに、さっさと出せとは何事か。
猛省しかない。
あらためて見てもラムセスの立ち姿はめちゃくちゃカッコいい。
左足に重心を乗せ、右足を投げ出す。この角度がとてもよい。
腰に手を当ててる様も素晴らしい。
ほめすぎると嘘くさくなるからもうやめるけど。
ただ船にユーリと乗っている時の姿勢はちょっと不自然な気もしないではない。あれが一般的には一番カッコいいのかな?
当日券で見たから当然芹香斗亜さんを斜め上から見ることになったのだけれど、その角度から見る鼻の造形がたぶん私は一番好きな気がする。今日気づいた。
舞台の芹香斗亜さんを見るにつけ、あの普段は見た目モデル女子がどうしてこんなに様変わりしてしまうのか本当に不思議でならない。この不思議さは、私の数少ない観劇経験の中では、他に感じたことがない。だから私の心をざわつかせるのかもしれない。
私がラムセスに「おおっ」ってなったのは、あの衣装のせいもあると思う。
白い衣装にゴールドのマント、しかもそれが似合ってるんだからそりゃ視線奪われるのも無理はない。
ただ槍の色が青なのが気になる。青がなんかすごい目立つ。原作が青なのかな。槍自体はいいんだけどなんで青なんだろう。
ああ、感想がとっちらかっているな。全然うまくまとめられない。書き殴り状態だ。
『シトラスの風』の方は私の頭の容量が小さいために記録エラーを起こしている。
ラムセスの過剰保存により負荷がかかってしまったようだ。
白いチャイナ服のドラゴンがキラッキラしていたのと、「はいマトリックスみたいな動き~」とか心の中で呟いていたのは記憶にある。
あとセバスチャン頑張れよ負けんなよって応援していたし、『明日へのエナジー』のダンスめちゃくちゃキレいいな、足なげーな、とか思いながら芹香ロックオンしていた。
他にもいろいろ見ていたはずなのに記憶の彼方だ…。
これ以上思い出しながら書いても芹香斗亜さんをほめる言葉しか出て来ないにちがいない。
それは我ながら気持ち悪いのでもうやめよう。
別にご贔屓でもなんでもないし。もう2時近いし眠いし。
今回けっこう芹香斗亜さんを見ていた気がするのだけど、なんかまだ足りない気がする。また当日券に行ってしまいそうな私がいる。
『シトラスの風』の方もきちんと保存しないといけないという使命感がある。
やっぱり私は芹香斗亜さんのことが気になってしょうがないんだね。